スマート家電に興味を持ち始め、そして私、IT関連の企画を仕事をしている関係で、面白い本に出会いました。
タイトルは2025年、人は「買い物」をしなくなる
きっかけはタイトルを見て面白そう!と思ったからです。
この書籍で伝えたい概要は、
ショッピング体験の発展で、人々は「買い物」をしなくなる。もちろん、お金を支払って何かを買うことがなくなるわけではない。なくなるのは、これまでの買い物におけるさまざまなプロセス。私たちを待っているのが「デジタルシェルフ」である。
ショッピングの歴史や世界の現状など広い視点で書かれている刺激的な一冊です。
この本で参考になるポイントの一部をご紹介。
1. 買い物はこんなに面倒くさい
まず身支度をして、車や徒歩などで店に行かないといけない。
着いたら目的の売り場を探さないといけない、その場所で類似商品から価格や質など選ぶのも大変、最後にレジに並び、家に帰る。
買うためのプロセスはこういった面倒の積み重なりである。
2. 面倒さを軽減させたネットショッピング
「店にいく」というプロセスを省略してくれたのがネットショッ ピング。
但し全ての商取引のうち EC 化率はわずか6.22%。
年々 需要は加速し EC 化は今後も右肩上がりで伸びていく。
3. 店舗離れを加速させたウェブルーミング
商品探しはまずネットで行い、購入は実際の店舗にいってするという消費者行動をウェブルーミングという。
逆に、店舗で商品を選び、購入はネットで行うことをショールーミングという。
どちらにせよ、店舗の役割が奪われている傾向にある。
4. スマホ普及による時代の転換点
「ネットにつながる」時代から「情報につながる」時代に。
いつも持ち歩くスマホによって、必要な情報にいつでもアクセスできる環境になったことから。
5.「品揃えの良さ」に価値は無い
今ではネットに膨大な商品情報があることから、店舗が品揃えで対抗するのは難しい。今後、閉店に追い込まれる予測が高いのが都市部のショッピングモールや百貨店、大型専門店。これらが支持されていた理由が「品揃えの良さ」だからである。
6.「体験型の店舗」が生き残る時代に
EC サイトできないことは「リアルの体験」。
例えば、スーパー などだと試食。このため、飲食店、美容室やエステなどのサー ビス業は残り続けることが予測される。
[小売店の事例]
ニューヨークのナイキでは、店舗を販売する場所としてではなくショールーム化しており、スニーカーが美術品のように飾られていて、ファンが楽しめる店舗に。さらに、スニーカーの色をカスタマイズできる「体験型サービス」も導入している。
7.「選ぶのが面倒」な人たちはAIを信じはじめた
環境が変わり、今の人たちが信頼を寄せる情報源の2つに「口コミ」と「AI」がある。
⇒AIは、例えば”あなたにおすすめの商品”といった購買履歴等からレコメンドする機能を指します。(Amazonなど) この機能は多くのECサイトで見られ、AIがより進化すれば、 ”ちょうど欲しかったもの”が表示されると予測される。
⇒口コミは、友人やインフルエンサーの勧めを信用する動きが多く、アメリカではショップ店員の採用において、インスタグラムのフォロワー数が多い人を採用する傾向がある。 中国ではショップ店舗内でライブ配信をする動きも。
書籍の中でポイントとなる、前半の一部を紹介しました。
非常に読みやすく、先進国の事例も紹介されているので、 2025年、人は「買い物」をしなくなる は、アフターコロナを考えてビジネスを行う上でも参考になる書籍だと思います。